『昨日までの世界 上下』(ジャレド・ダイアモンド)



ダイアモンド博士のいう「昨日」とは、およそ1万年前である。人類の歴史10万年のうち、狩猟採集社会から農耕に移ったのが、約1万年前、国家というものが誕生したのは5000年前にすぎない。

「昨日」の社会は、伝統的な社会といわれる。今日ニューギニア高地にも残っていたものだ。そして日本にもその痕跡は、つい最近まで残っていたものだ。

博士は米国とニューギニアを行き来して、両者の特徴を比較する。最初に、ニューギニア人に、アメリカでは高齢者が尊敬されていない、と告げられたことがショックだったことから、始まった考察だ。

戦争、子育て、高齢者への対応から、宗教、言語、健康まで、2っの社会を比較することで何が見えてくるか。

伝統的な社会の価値観を捨てて、今日の社会に生きる我々の功罪に迫って、興味は尽きない。




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