『ラスト・バタリオン』(野嶋剛)


共産党軍に破れて台湾に逃れた蒋介石軍。捲土重来を期して立て直しを図ったとき、なんと軍の教育を依頼したのが、旧日本軍人たちであった。

そのひとりの日本人の中国名を取って「白団」と呼ばれた集団は約80名。リーダーは戦犯で死刑にされてもおかしくない人物であったが、何故かお咎めは免れた。蒋介石が日本で軍教育を受けていて、ノウハウを評価していたからである。白団のメンバーは破格の待遇で雇われたのだ。

本書はこれまで知られていなかった一次資料を掘り起こして、戦後20年も続いた一種の傭兵団の真実に迫ったもの。台湾史の極めて興味深い一面を知った。


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