『ポスト資本主義』(広井良典)



アベノミクスもそうだが、「成長拡大戦略」はいまの資本主義の要諦である。全く新しい科学技術の進歩発展も人類ならやりかねない。

しかしそろそろ成熟定常化社会を目指すべきだというのが著者の考えだ。象徴的には、ドイツやデンマークの小都市の車を閉め出した広場である。実際、日本を訪れる観光客は都会に座る所がないことに不満だという。

資本主義の末期現象ともいえるスピード、過剰、格差から、抑制、持続可能性、再分配への発想転換。

長い人類史にも、定常化の時代はかって2度あった。5万年前とBC5世紀であり、前者には自然宗教が、後者には普遍宗教が生まれた(ヤスパースのいう「枢軸時代)。いわば「心のビックバン」である。

いまは第3の成熟時代の入り口かもしれない、というのだが。


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