『タイワニーズ』(野嶋剛)


野嶋剛の本を数冊読んだが、本書が1番良いと思う。あとがきにもあるように、「台湾と日本の最大の絆は、政治家や企業ではない。人の絆だ。」

《「日本」を自分のなかに抱え込んだタイワニーズ》の存在に対して、私も含めて日本人の大多数は意識が低過ぎた。

たとえばNHKの朝ドラ「まんぷく」は安藤百福の話だが、フィクションとはいえ台湾ルーツには一切触れていない。

「台湾とは何か」で野嶋が試行(思考?!)錯誤している事のひとつは、今まで日本は国家として台湾をどう扱って来たのかという問題である。翻ってみれば、台湾の人たちは、日本国にどう翻弄されてきたのか、ということになる。端的には国籍問題だ。

本書からはズレるが、そろそろ日本国は、希望するひとには二重国籍を与えるべきではないか。まずは白鵬関から始めてはどうだろう。

本書に登場する蓮舫、リチャード・クー、東山彰良、温又柔、ジュディ・オング、余貴美子らの人生の一端を知ることで、近現代史の辺縁を辿ることができる。


同じカテゴリー(社会)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
『タイワニーズ』(野嶋剛)
    コメント(0)