2019年11月26日
ブログ終了→移転
本日をもちまして、10年以上続いた当ブログは終了します。今後は、旧: 浜松ぐるまん、濫読亭日乗、TIME今週の記事から、を統合し縮小的解消し、Amebaで oha 夕陽老人日記として、ほそぼそと綴るつもりです。
Lire, c'est boire et manger. L'esprit qui ne lit pas maigrit comme le corps qui ne mange pas. 読むこと、それは飲むことであり食べることである。読まない精神は食べない肉体のように痩せてくる。
2019年11月26日
本日をもちまして、10年以上続いた当ブログは終了します。今後は、旧: 浜松ぐるまん、濫読亭日乗、TIME今週の記事から、を統合し縮小的解消し、Amebaで oha 夕陽老人日記として、ほそぼそと綴るつもりです。
2019年11月22日
西洋名画で、かなり名の知られた作品を取り上げて、背景の事情を解く。まあ私もattributeの意味するところは承知しているつもり。だがこの著者の説明は、さらに先を行く。たとえばオランダ絵画ユディト・レイステルの「幸せな夫婦」という作品。にこやかに笑っている夫婦...
2019年11月09日
本書を始め、日本の類書数冊を読んだが、いまいちパッラーディオは分からなかった。今回ヴィチェンツァで「一見にしかず」の感を深くする。ヴィチェンツァは私の知る限り、イタリアでもっとも清潔な街である。パッラーディオのセンスが光っている。ロトンダは、ガイドブッ...
2019年09月26日
評判のミステリーと聞いて読んでみた。たしかに二転三転して、どんでん返しする展開はミステリーとしてはアリだ。が、トリックの内容は無理がある。とりわけ「真犯人」を追求するはずの警察は杜撰すぎるだろう。それでもこの作者の他の作品も読んでみたい気がするのは、叙...
2019年09月24日
日銀黒田のバズーカ金融緩和は、なぜ効かないのか。クーは前著で、自身名付けた「バランスシート不況」にその解を求めた。本書はそれを更に発展させ、経済発展段階別に原因を求めている。「追われる国」(被追国)とは、新興国に対する、ほとんどの先進国のことである。超...
2019年09月21日
1985年の日航機墜落事故。すでに時効となり、原因究明は不徹底のまま、お蔵入りとなった事故である。著者は当時のスチュアーデス。同僚や先輩が墜落機に乗っていた。著者は今世紀に入ってから、改めて事故原因に疑惑を感じ始め、本書を上梓、その後、新事実を発表して、続...
2019年09月19日
16世紀、ルネサンスの黄昏。こんにちマニエリスムと呼ばれる芸術運動を建築絵画で代表するのが、マントヴァにあるジュリオ・ロマーノのテ離宮だ。この離宮は最近まで修復されてなく、最初はつまらない建造物ととらえられていたそうだ。磯崎新は、自らの建築スタイルを、ロ...
2019年09月11日
この著者の本は、源氏物語訳の第1巻を読んだだけだ。NHKで放映された番組の書籍だが、見ていない。おそらく見ても、この文章のユーモアは出ていないと思う。山登り初めての著者を誘ったスタッフも大胆なことをしたものだ。初めての景色を角田はこう書く。「ここはどこなん...
2019年08月11日
ここ2年で4回目の台湾を旅して帰って、すぐに手にした本。著者は 林ひふみの名前でも本を書いている。しかし学者であり、中国語で書くことが多いようだ。本書は、台湾の人々が日本について良く知っているのに、逆は何故あまりないのだろうか、と問われて、啓蒙の意味で書...
2019年07月21日
著者の両親は台湾人。父親の仕事の関係で家族で日本に暮らし始める。その時の父親の決断が著者のいまを決めた。父親は子供を日本語の環境で育てることにしたのだ。米国のアジア人なら、普通に起きている現象だ。日本では、まだそれほど普通ではない。在日朝鮮人の文学はあ...
2019年07月07日
共産党軍に破れて台湾に逃れた蒋介石軍。捲土重来を期して立て直しを図ったとき、なんと軍の教育を依頼したのが、旧日本軍人たちであった。そのひとりの日本人の中国名を取って「白団」と呼ばれた集団は約80名。リーダーは戦犯で死刑にされてもおかしくない人物であったが...
2019年07月01日
野嶋剛の本を数冊読んだが、本書が1番良いと思う。あとがきにもあるように、「台湾と日本の最大の絆は、政治家や企業ではない。人の絆だ。」《「日本」を自分のなかに抱え込んだタイワニーズ》の存在に対して、私も含めて日本人の大多数は意識が低過ぎた。たとえばNHKの朝...
2019年05月12日
著者は、日本の少子化の原因を、女性の高学歴化、生き方の多様化、経済停滞、子育て費用、子育て環境未整備などの、良く言及されている事柄以外に、若い世代の東京一極集中に求める。そしてAIの普及は、人手不足を解消する以上に職の再編を促すと推測する。著者の少子化対...
2019年05月07日
日本の人口減少問題。意外と関連書が少ない。喫緊の問題であるはずがそれほど緊張感を持って受けとられていない点で地球温暖化と似ている。アンケートを取っても、いまの人口は多すぎるが1億人を死守する(安倍政権)ほどのことはないだろう、といった意見が大半だ。しか...
2019年04月28日
人文書、思想書が読まれなくなって久しいそうだ。私は、さきごろ台湾の本屋に入って、本そのものがオーラを放っているのを感じて、昔の日本にもそんな時代があったのだと懐かしく思い出したものだ。この本は、哲学者と編集者の、1990年代からの思想書をめぐる想い出話とも...
2019年04月22日
ダイアモンド博士のいう「昨日」とは、およそ1万年前である。人類の歴史10万年のうち、狩猟採集社会から農耕に移ったのが、約1万年前、国家というものが誕生したのは5000年前にすぎない。「昨日」の社会は、伝統的な社会といわれる。今日ニューギニア高地にも残っていたも...
2019年04月11日
膨大な訳註を上梓した田川訳新約聖書の、本文が、まとまった形で刊行された。ハードカヴァーと文庫本の2種類である。正統的教会版訳書に真っ向から反対する解釈の本書が、売れていること自体が驚きだ。しかも値段は安くはない。既訳本との画期的な違いは、まず4福音書の順...
2019年03月19日
文明崩壊といえば、たとえばローマ帝国を思い出し浮かべる。だがダイアモンド博士の事例は、もっと小さな対象である。本文では年代順にはなっていないが、古い順に並べ変えると、マヤ、北米アナサジ、イースター島、ポリネシアのピトアケン&ヘンダーソン島、ノルウェー領...
2019年02月27日
ついに完結した田川訳註シリーズ。この巻は、本文の訳40ページに800ページの註が続く。田川も言うように、本書はまず後書を読んでから前に戻って読むべきだ。ヨハネ黙示録には2人の筆者がいた。これが田川説。そんなことはかって聞いたこともない。しかし田川はこの2人、...
2019年02月12日
アベノミクスもそうだが、「成長拡大戦略」はいまの資本主義の要諦である。全く新しい科学技術の進歩発展も人類ならやりかねない。しかしそろそろ成熟定常化社会を目指すべきだというのが著者の考えだ。象徴的には、ドイツやデンマークの小都市の車を閉め出した広場である...